ファクタリングとABLの違いとは?資金調達に使える2つの方法を比較!

ファクタリングとは?|売掛金を“売って”資金化する方法
ファクタリングは、売掛金(未回収の請求書)をファクタリング会社に「売却」し、即座に現金化する資金調達方法です。
融資とは異なり、返済義務がなく、借入にも記録されません。
- 売掛先の信用力が審査対象(自社の赤字・債務超過でも通るケースあり)
- 最短2時間で入金されることもあり、即金性に非常に優れている
- 借金にならず、財務上の負担が少ない
個人事業主や中小企業が、急場をしのぐための実践的な手段として注目を集めています。
BLとは?|売掛金や在庫などを担保にした“融資”
ABL(Asset Based Lending:動産・債権担保融資)は、売掛金や在庫・設備などの資産を「担保」にして金融機関から融資を受ける手法です。
- あくまで「融資」なので、返済義務があり、信用情報にも影響
- 銀行やノンバンクが提供し、審査には自社の財務状況も含まれる
- 融資額は担保資産の価値に応じて設定される(70~90%程度が目安)
ABLは、一定の規模と信用がある企業が、中長期的な資金戦略として利用するケースが多いです。
ファクタリングとABLの違い
比較項目 | ファクタリング | ABL(売掛債権担保融資) |
---|---|---|
資金調達の形式 | 売掛金の「売却」 | 売掛金や在庫の「担保による融資」 |
審査対象 | 売掛先の信用 | 自社+担保の評価 |
即日性 | ◎(最短2時間) | △(通常2日~1週間以上) |
借入かどうか | 借入ではない | 借入であり返済義務あり |
信用情報への影響 | なし | あり |
主な提供先 | 民間ファクタリング会社 | 銀行・ノンバンク金融機関 |
向いているケース | 急ぎの資金・赤字でもOK | 計画的な資金調達・高額資金が必要なとき |
どちらを選ぶべき?目的別におすすめを整理
ファクタリングが向いているのはこんなケース
- 明日〜今週中に資金が必要
- 銀行融資に落ちた・審査に不安がある
- 売掛金はあるが、信用情報を汚したくない
- 小口〜中口の調達(30万~500万円)をしたい
💡 売上はあるのに資金がない人に、即効性が高く、柔軟に使える手段
ABLが向いているのはこんなケース
- 数百万円〜数千万円単位の資金を調達したい
- 銀行との取引実績があり、信用力に問題がない
- 複数の売掛先や在庫・設備など担保資産がある
- 財務戦略として計画的な融資を利用したい
💡 「資産を担保に、まとまった融資を受ける」イメージに近い
ファクタリングは“今すぐ”を叶える現実的な選択肢
即日資金化でき、しかも借金扱いではない。
このスピード感と手軽さは、ABLや通常の融資では実現できません。
特に、売掛金がありながら資金繰りに困っている中小企業・個人事業主にとっては、
ファクタリングが現実的な選択肢になるケースが多いです。
自社の状況に合った選択をすることが最も重要
ファクタリングとABLは、どちらも「売掛金を活かす資金調達」ですが、目的や会社の状況によって選ぶべき手段が変わります。
- スピード重視、借りたくない → ファクタリング
- 計画重視、高額融資が必要 → ABL
大切なのは、焦って間違った手段を選ばないこと。
それぞれの特性を理解し、自社にとって最もリスクが少なく、スムーズな方法を選択しましょう。